眩し過ぎるくらいの太陽に照らされて
アンコは眠りから覚めた。
(…頭が痛い…あれ私、昨日…)
途切れた記憶を思い出そうとするが、
完全な二日酔いだ。窓からの光で頭痛が止まらない。
「…おはよ」
「え…」
気怠い身体を起こして、声がした方を振り返ると
隣には上半身裸でベッドに座り、本を読んでいるカカシの姿が。
床には自分の脱ぎ散らかした服が散乱している。
それを見て昨夜の記憶がおぼろげに蘇ってきた。
「やだ…私…」
決定打は自分自身が今、衣服を身にまとっていないという事実。
後悔の前に恥ずかしさが先にきて、慌ててシーツを引っ張る。
「もしかして…」
「正解。昨日は一段と呑んでたからねェ。
呑み屋で絡まれた挙句、家に連れ込まれて、それはそれは…」
「…悪かったわね、酒癖悪くて…//」
アンコは下ろした髪をかき上げて自己嫌悪に陥った。
確かに昨夜は、むしゃくしゃしていて
1人で居酒屋に行き、呑んでいたことは覚えている。
その後、カカシが来て…
ダメだ。その後の記憶が全くない。
「こんな酒癖悪い女を許してくれる男なんてオレくらいのもんよ。
…それよりもいい加減やめたら?身体に悪いよ」
「わ、分かってるわよ。昨日は…ちょっとね…」
言葉を濁し、恥ずかしそうに俯く。
長年の付き合いで、何となく察したカカシは
俯くアンコの髪にそっと手を置き、頭を撫でた。
「…捨てられたの?」
「……」
アンコは悔しそうに目を逸らす。
図星だった。
平然を装うとしても、勘の良いカカシにはすぐバレる。
いつもそうだった。
私の考えなんて透けて見えているようで…。
「やっぱり…ね。だからアイツはやめとけって」
「…私に来るヤツはいつも…」
「じゃあ昨日のはヤケ酒だったんだ」
「……遊び…だったのよ」
「あーらそんなこと言われちゃったの」
「そう。だからー」
「俺で遊びたくなった?」
「違っ…」
そう言いかけてピタリと止まる。
嘘ではなかった。
カカシとは長い付き合いで、何でも話せる関係で、
“その気がない”と言えば嘘になるが
決してカカシで気を紛らわせたいとは思っていなかった。
(それよりも私はもっと…)
ただ、この状況を見れば
カカシで気を紛らわせたと思われても仕方がない。
(何やってるんだろ…)
「…本当に悪かったわ」
アンコはシーツを身体にまとい、ベッドから出ると
カカシに早く帰るように促す。
(…本当にバカな私。…昨日に戻りたい…)
帰る身支度をするカカシを横目で見ながら心で懺悔する。
自分の弱さや愚かさが恥ずかしい。
唇を噛みしめるような表情で視線を逸らし、
カカシが部屋から出るのを待つ。
ーが…
帰ろうとしていたカカシの足の方向が変わったことに
気付いたと同時に、次の瞬間アンコはカカシの腕の中にいた。
「…っ…!!」
「いいから落ち着きなって」
「でも…っ!」
「…昨日は何もなかったんだ」
抱きしめた腕から抜け出そうとするアンコを押さえつつ、
落ち着いた声で諭すように耳元で囁く。
突然のことに離れようと抵抗していたアンコだが
その言葉を聞いてピタリと動きを止めた。
「…え…」
「確かに酔ったお前はオレを家に招いて服を脱ぎだした。
だけど、酔っ払い相手に寝るほどオレだってバカじゃないよ」
「…カカシ…」
「…とは言ってもオレだって男なワケで…結構ツラかったけどね」
そう言って苦笑いをするカカシ。
アンコは酔った勢いで関係を持ってしまったと思っていたため
安心して胸をなでおろす。
「本当にありがとう」
「ありがとう…か。
…オレはそれだけお前を愛してるツモリなんだけどねェ」
それだけ言うと、カカシはアンコに言われたとおり
部屋から出て行こうとした。
「…惑わせないでよ…本気なら私ー」
アンコは小さくそう呟くと、出て行こうとしたカカシの腕を掴む。
「…オレの気持ち、知ってるだろ」
カカシは素早くアンコの方へ向きを変えると、
そのまま激しく唇を奪った。
何度も何度も、吸い付くような熱いキスを繰り返し、
口腔内を熱く濡れた舌で息ができなくなるほど攻め立てる。
「…ん…っ…」
「…昨日我慢した分、二日酔いなんて言わせないからね」
ーENDー
≪あとがき≫
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
久々のネタの再利用…若干アレンジはしていますが
元はカカ紅でWEB拍手のお礼SSだったんです( ;∀;)
でも紅先生は、アスマ先生以外考えられなくなったので
強引ですが、アンコさんに変えちゃいました。
アンコさんは甘いものが好きなのでお酒はあんまり…なイメージ。
今回はフラれた憂さ晴らしに慣れないお酒に手を出して記憶をなくして
カカティをお持ち帰り的なね。だけど、遊んでやる!ってのじゃなく
酔って服を脱ぎだす習性だっただけな気がする。
カカシとは友達以上ではあったけど、本心を聞くのが怖くて
言い寄ってきた人とばかり付き合っていたという勝手な設定。
…にしてもアンコさんを振るなんてどこぞの馬の骨でしょうね(笑)
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