テマリが木ノ葉のアカデミーに教官として手伝いに来て随分経った。
以前はカンクロウや我愛羅と3人で手伝いに来ていたのだが、
砂の任務が入ったりと最近はテマリだけになっていた。
生徒たちもテマリが教官に来ると喜び、
特に女子生徒はくノ一の憧れとしてテマリを慕い懐いていた。
そんなある日ー
授業を終えたテマリは女子生徒に囲まれ唐突に質問をされる。
「…あのぉ…テマリ先生はシカマル先生のこと好きなんですかぁー?」
「…ええ!?な、何を言い出すんだ急に///」
「だってぇ見てたら分かるんだもん。ねぇー」
「女のカンってやつよねぇー」
そうだそうだと口々に騒ぎ出す。
このまま放っていてもすぐに噂として流れるのは見えている。
まだ10にもなっていない子どもに“女のカン”とまで言われてしまい
少し肩を落とすが、テマリは仕方がないと口を開いた。
「あぁ見えても頼れるところがあるんだよ。
だからお前たちも好きな男ができたら尽くしてやるんだぞ」
「「「はぁーい」」」
「あと、このことはシカマルには内緒にーっておいお前ら!!」
テマリが忠告しようとしたが時すでに遅し、
先程までテマリと話していた生徒がシカマルの元へ行ってしまったのだ。
向こうで話す声は大きく、近くに行かなくても十分聞こえてしまう。
「シカマル先生!」
「どうしたー?」
「シカマル先生はテマリ先生のこと、好きなのー?」
「……はぁ?あのなぁ何バカなこと言ってんだよ。
そんなこと言う暇ありゃ手裏剣術の練習でもーってお、おい…」
今度はシカマルが気付いた頃には時すでに遅し、
目の前には怒りに満ち溢れたテマリの姿が…。
「何がバカなことだって?私のことが好きだと言っておきながら
あれはバカなことだったのか!?」
「お、おい…今はアカデミーの教官として…」
「……それなら、くノ一としてお前に罰を与える」
「な、何すんだ!?」
「見てな。これがくノ一流、お色気の術だ!」
テマリはシカマルの襟元を掴み、引き寄せるとキスをした。
生徒たちがその光景を赤面しながらも見ている。
「どーだ。私を怒らせた罰だよっ!」
「………お前なぁ………」
照れと呆れで深いため息をつくシカマルに
さらに追い討ちを掛けるように生徒たちが次々と話す。
「何かオレの父ちゃんと母ちゃんみてぇ」
「先生結婚したらカカア天下になりそうだよなー」
「シカマル先生って亭主関白っぽくないもんねぇー」
生徒たちに好き勝手に言われ、シカマルは頭を抱えるが
子どもにここまで言われると次第に可笑しくなってくる。
シカマルは恥ずかしそうにテマリを見るが
視線が合った途端、堪えきれず2人して声を上げて笑ってしまった。
「まったく…子どもには敵わねーなぁ」
「ホントどっからそんな知識が出てくるんだ?」
「子どもだからって油断は禁物だな」
「よーし、じゃあ今日の授業はここまでにすっかー」
「「「はーい!ありがとうございました!」」」
「先生たち仲良くねー」
「ケンカしちゃだめだからねー」
「ったく…///お前らは手裏剣術の特訓しとくんだぞー」
そしてその夜、奈良家ではー
「おーい母ちゃん、もう一杯だけくれ~」
「何言ってるの、さっき最後って言ったでしょ!今日はおしまい!」
「…ハァ~」
その女と男の力関係を目の当たりにし、
両親を自分とテマリに置き換えて想像してみる。
(俺もこうなるのか?)
「…なぁ親父は母ちゃんと結婚して幸せなのか?」
シカマルは母が席を離れた隙に父に尋ねてみる。
「幸せかーってか?んなの当たり前じゃねぇか」
相手は酔っ払いではあるが、口元を緩めてそう言った。
それを聞いて嬉しそうに顔を緩めるシカマル。
(……こんな夫婦もありだな)
ーENDー
≪あとがき≫
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
旧サイトに載せていた時、小説アンケートで
1・2を争うほど人気投票いただいたこちらの作品。
原作でありそうなシカテマの力関係を題材にした話でした。
今となっては自信をもって載せておける貴重な原作CP(笑)
姉御肌なテマリの尻に敷かれてるシカマルって良いですね♪
そしていざという時には頼れるって所がカッコイイです。
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