「私…カカシ先生が好き!」

サクラから突然そう告げられたのは、2週間前のことだった。
任務が終わり、報告書の提出に行こうとしたオレを引き止めそう言った。

ま、生徒が教師を好きになることはよくあることだ。
特にサクラくらいの歳では憧れ=好きと勘違いをしてしまう場合が多い。

「はいはい、今はそんなことを考えてる場合じゃないでしょ?
 明日の任務、朝早いんだから…」

少し対応に悩みつつも、やはり教師という立場を優先して、
カカシはサクラにそう告げ去って行った。


(…13の女の子が27のオレを好きねぇー)


こういう場合は相手にしないと自然に諦めると思っていたが、
思った以上にサクラは本気なのか、そう甘くはなかった。

この日を境に度々オレに会いに来ては
好きだの、女として見てだの注文が増えていった。

このくらいの年頃の女の子だとこういうケースはよくあるが、
少し時間が経てば諦めて、また違う人を好きになったりするものだ。


(ま、しばらくすれば忘れるだろう…)


そう思っていた矢先、
ある日の任務終了後にサクラに再び呼び出された…。


「どうしたサクラ?」

「先生…私、やっぱり諦めない!」

「え…?」

「先生に恋愛対象として見てもらうまで諦めない!
 恋も修行も共に頑張れば認めてくれるんでしょ?
 だから、両立させるためにも、先生に女として見てもらえるようにも、
 暫らくは会いに来るの止める!でも、諦めたりは絶対しないから!」


そう宣言され1ヶ月が経過した。
宣言通り、任務以外で会うことは一切なくなった。

諦めたのか、他に興味が移ったのか…きっと諦めがついたのだろう。
しかし、今まで頻繁に話しかけに来ていた彼女がピタリと来なくなると
なんだかカカシ自身、少し寂しい気がしてきた。

寂しいって感じるなんてな、オレももしかして…いやいや。

何度も色んな考えが過ぎったが答えは見つからずー。
そんなことを考えている内にも月日が経ち、
カカシもサクラが本気でもう諦めたんだなと思っていた。


そんなある日ー


「カカシ先生ぇ!」


久々にいつもの明るい声で名前を呼んでもらい、何故か嬉しくなる。


(オレも満更でもないみたいだな…)


「あのね、あれから新しい術を覚えたり色々修行してたの。
 きっと任務にも役立てると思う!サスケ君も褒めてくれたの」

「へぇーそれは楽しみだなぁ」


最初は何気ない会話だった。
会っていない間にしていた修行のことや最近の出来事など。

何分くらいだったか、かなり話した気がする。
そして少し話が途切れた時にサクラから話が切り出された。


「…先生、私ね、この1ヶ月離れて色々考えてみたけど…
 やっぱり好きなものは好き。諦めきれないみたい」

「…サクラ…」

「でね、そのためにナルトにいい術を教えてもらったんだ」

「ナルトに?」

「だって私に…女としての魅力がないからダメなんでしょ?だからー」


そう言うとサクラは『変化』の言葉と同時に
カカシが想像もしていなかった術を発動させた。

そう、ナルト+変化の術と言えばのアレだ。


「カカシセンセェ~お色気の術~」


「……!!」


ただ、ナルトとは違って女のサクラがするものだから、
まるで将来のサクラに見ているようで心が動揺する。


(サクラ…)


カカシは降参と両手を上げると、そのままサクラに近づき
ナルト仕込みのお色気の術でほぼ裸の状態のサクラの前に立つと
そのまま引き寄せギュッと抱きしめた。


「カカシ先生…///」

「…ハァ…もうオレの負けだ。
 サクラには叶わないよ。オレの心をこんなに動かすなんて…」

「それって…」

「うーん…ま!何だかんだ言ってオレもサクラのこと好きみたいよ」

「嬉しい…//」

そして2人が再びいい雰囲気になった時、
思い出したかのようにカカシが口を開いた。

「そう!あの術は今後、禁術とする。オレ以外の男の前でするなよ」

「はーい♪」



ーENDー



≪あとがき≫
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
これはNARUTOにはまって最初に書いたノーマルCP小説でした(*>ω<*)
先に載せている「年下の女の子」(カカサク)は実はこの後に
書いたものなので、実質初代カカサクはこちらの作品でした☆
ありきたりな先生×生徒話。これをカカサクで書きたかったんです。
女の子なら誰しもが通る道なんじゃないかなーなんて思ってますが
いのちゃんだとアスマに?なんて思うとそうでもないかなぁーなんて←
あ、でもキバの初恋は紅先生であって欲しいという願望はあります笑
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