あーあ…また見ちゃったじゃない。
シカマルとテマリさんが一緒にいるところ。
何にもないって分かってはいるんだけど…私って心が狭いみたい。
「…またその話かよ」
「だって気になるのよー。
そりゃあテマリさんにはそんな気持ちないかも知れないけど…」
「お前なぁ…」
聞き飽きた話題にシカマルは反論することにも飽きて溜息をつく。
そうよね、溜息つくくらいウンザリしてるのよねー。
こんなにしんどいなら、付き合うんじゃなかったって思えてくる。
「ねぇシカマル、サクラね…
これまでケンカしたことないんだって、サスケくんと」
「何だよ、いきなり」
「私たちと同じ頃に付き合い始めてケンカなしよ?私たちなんて…」
「何だよ?人と比べるほど無意味なことはねェぞ」
「…合わないんじゃない?」
「はぁ?」
「私たち合わなかったのよ、きっと。
もうこんな付き合い終わりにしない?
何かサクラたち見てたらバカバカしくなるのよねー」
「おい、何だよそれ?」
「いっぱい振り回してごめんね。
シカマルには…そう!テマリさんがお似合いじゃない?」
いのは一方的に別れを告げた。
この日以来、任務以外でシカマルとは一切会っていない。
嫌いになんかなってないし、自分でも本当にバカなことをしたと思う。
だけど、自分がこんなにもやきもちを焼いてしまうことが
情けなくもあり、もどかしくもあり、それが嫌で決めたこと。
後戻りはできない。もう会わないって決めたから。
会ったら決意が揺らぎそうで怖かった。
また同じことの繰り返しになりそうで。
だから任務以外では2人で会わないって決めていた。
決めていたのに……運命なのか宿命なのか。
「いの!!」
偶然、道端で会ってしまい声を掛けられる。
とっさに逃げようと後ろを向いた。
思っていた以上にシカマルと離れた痛みは強い。
今頃その気持ちの大きさに気付いても遅いのに…といのは下を向く。
「…そうやって避け続けるのかよ?この先ずっと…」
その言葉が心にズシリと響く。
「そうやって避け続けて…
オレの気持ちを一切聞こうとしないで逃げるのか?いの!」
「…っうるさいわねー!私はもう……もう決めたことなのよ!」
こうして話すだけでも涙があふれ出そうになる。
悔しいけど、私の負け。嫉妬するくらいだもん。
アンタのことそんな簡単に忘れられるはずがない。
今の顔を見られるのが嫌で、
帰ろうとして足を動かすもピクリとも動かない。
足元を見てすぐに気が付いた。シカマルの影真似の術だ。
「ちょっと何するのよ!!」
「こうでもしないと話聞かないだろ」
自分の心まで読まれていると気づき、視線を逸らす。
そんないのにシカマルはストレートに想いをぶつけた。
「オレは…いのが好きだ。いのの代わりなんていない。
ま、正直振られた時は振られたなぁとしか思わなかったけど…
会わなくなってから、いのの大切さに気が付いた。
…お前はどうなんだ?」
こんな台詞を聞かされて嫌な気持ちになる人なんていない。
自分から別れを切り出したくせに再びシカマルの言葉にドキドキする。
好き。別れたのに…今でもこんなにも好き。
別れて気付くシカマルの大切さ。
私もシカマルじゃないとダメ。代わりなんていない。
「でも…私がこんなだからすぐケンカになるのよ?」
「…ケンカなんて何度でもやってやるよ。
ケンカっつーのはな、相手がいないとできないんだからな」
その言葉を聞き、別れる時の言葉や
別れてからの自分の態度が全て後悔へと変わっていった。
いのは別れるまでの想いと、再び今の自分の想いを打ち明ける。
「………ごめん。私、シカマルのこと今でも好き。それは絶対変わらない。
シカマルが中忍になってから、他国との任務も多くて、
会わないことも増えてさ、なんだか置いて行かれたみたいな気がして
…サクラにも負けそうで…だから…」
「安心しろ、オレはいのを置いていったりしない。
それにオレたちアカデミーに入る前からの腐れ縁だろ?
離れられるはずねぇだろ」
「…………シカマル…………ありがとう」
「…な、何だよ。らしくねーぞ」
「うるさいわねー!……でも、ごめんね。
私…シカマルを信じきれてなかったから。でもこれからは…」
「いいって。いのが謝ると調子狂うからな……ほら仲直りなんだろ//」
そう言うとシカマルは影を伝っていのに近づき、
そして影真似の術により、いのの足も影を伝ってシカマルへと動く。
2人の距離が近くなるとシカマルは影を解き、
そのまま顔を近づけキスをした。
「いの、よく覚えとけ。
こんな気の強い女と付き合えるのはオレだけだってな」
「…ふふっ…じゃあシカマルも覚えときなさい。
こんなめんどくさがりの男と付き合えるのは私だけってねー」
そして見つめ合うと再び2人の影が1つになった。
ーENDー
≪あとがき≫
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ちょっとシリアスなシカマル×いのでした。
当時は幼馴染ってめっちゃいい!と推していましたが、
今となっては原作に基づきシカテマ推しなので
今後書くことはない貴重なCPです。
スポンサードリンク